柿の渋抜きを上手くできない!?渋抜きの原理を知ると必ずできる!

秋は柿のシーズンです。甘くておいしい柿を食べたいものです。

柿には渋柿がありますが、一体どのような過程で渋抜きされていくのでしょうか?

今回は柿が渋抜きされていく原理を徹底解説していきます。

柿の渋抜きには、さまざまな方法があるようですが、まずは渋抜きの原理を見ていきましょう。

 

柿について知れば、柿に対する目も変わり、美味しく柿が食べられるようになるでしょう。

では、早速見ていきます。

 

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そもそも柿ってどうして渋いの?

 

皆さんは柿が渋い理由を知っているでしょうか?

渋柿が渋いのには、ちゃんとした理由があるのです。

渋抜きの原理を知る前に、まずは渋柿が渋い理由を確認しましょう。

 

渋柿が渋い原因は、「タンニン」と呼ばれる成分が関係しています。

柿に含まれるタンニンは、「カキタンニン」と呼ばれており、これが渋みの原因を作っています。

実はこのタンニンという成分は、可溶性だと渋みがあるのです。

 

つまり、柿にはタンニンが含まれているので、渋みがあるという形になります。

となると、このタンニンをなくせば、渋みはなくなるのでしょうか?

次項では、詳しい柿の渋みを抜くための原理を見ていきましょう。

 

 

柿の渋みが抜ける原理が知りたい

 

柿の渋みの原因は「タンニン」が関係しているのはわかりました。

タンニンは可溶性であると、渋みを発生させるのですが、不溶性になると渋みがなくなる特性があります。

また、タンニンは別の何かとくっついたりすると、可溶性から不溶性になることが知られています。

 

この原理を利用したのが、柿の渋抜きです。

特にアルコールを利用して柿を漬けると、可溶性のタンニンが不溶性のタンニンに変化して、渋みが抜けるのです。

 

少し専門的になりますが、可用性のタンニンという成分は、アセトアルデヒドという成分と結合すると、不溶性になると言われています。

アルコールにはアセトアルデヒドで含まれています。

悪い酔いするのは、このアセトアルデヒドが血中に堪るためです。

 

柿の渋抜きにもこのアセトアルデヒドが使われています。

柿の可溶性のタンニンを、アセトアルデヒドが不溶性のタンニンに変えていくのです。

そのため、柿の渋みが抜けて、甘い柿に仕上がるのです。

 

ちなみに柿の渋抜きはアルコールが一般的ですが、それが以外にも方法があります。

アルコール以外の方法を見ていきましょう。

 

柿の渋抜きにお湯を使用する!準備する物と渋を抜くための手順は?

渋柿の渋みを抜くために、お湯が使われるケースがあります。

お湯を使うだけで、柿の渋みは抜けるのでしょうか?

こちらの方法は「湯抜き法」と呼ばれており、昔ながらのやり方として有名なのです。

お湯の温度である40度前後は、アセトアルデヒドができやすい環境であると言われており、それが理由となって渋みが抜ける仕組みです。

では、湯抜き法とはどんな方法なのでしょうか?こちらの手順を見ていきましょう。

 

【湯抜き法のやり方】

①.大きめのポリバケツを用意し、50℃前後のお湯を入れ、その中に柿を漬ける。

②.①に稲わらを入れて、温度が下がらないようにする。

③.寒い地方ではお湯の温度が下がりやすいので、途中一度お湯を取り換える。

④.24時間経ったら、柿をバケツから取り出し日光で乾燥させて完成。

 

ポイントは40℃のお湯の温度を保つことです。

お風呂の残り湯でも渋抜きができますが、お湯の温度が下がってしまうと、渋みが抜けません。

この点は注意して渋抜きをしましょう。

 

柿の渋抜きにドライアイスを使用する!準備する物や手順と注意点!

 

柿の渋抜きはドライアイスも使える模様です。

ここでは、ドライアイスを使った渋抜きの方法を見ていきます。

 

【ドライアイスによる渋抜きの方法】

①.柿10㎏に対し、1㎏のドライアイスを用意する。

②.厚手のビニール袋を用意し、新聞紙を敷き、その上に柿を並べる。

③.ドライアイスを新聞紙で包み、それを柿の上に乗せる。

④.掃除機でビニール袋の中の空気を抜く。

⑤.ひもで口をしっかり閉じ、ドライアイスのガスが抜けないようにする

⑥.暖かい所において4日放置して完成

 

この方法はドライアイスが発生させる炭酸ガスを利用して渋抜きする方法です。

そのため、ビニール袋の中が密閉されていないとなりません。

例えば、途中でビニール袋のフタを開けてしまうと、空気が入ってしまうため、上手く渋が抜けなくなってしまいます。

必ず密封状態を守り、渋抜きをするようにしましょう。

 

 

これで渋抜きは上手にできる!

 

柿の渋が抜ける原理は意外と知られないため、どんな原理で渋が抜けるのが気になります。

どうやら、柿はそのままで可溶性のタンニンという成分が含まれているため、渋いようです。

しかし、この成分が不溶性のタンニンに変化すると、渋が抜けて甘い柿になります。

 

主に、アセトアルデヒドが関係しており、渋を抜くために役立っていました。

柿の渋抜きは、一般的にはアルコールが用いられます。

しかし、アルコール以外の渋抜きの方法も存在しているのです。

 

今回はアルコール以外の渋抜きの方法として、お湯を使った湯抜き法や、ドライアイスを使った方法を紹介しました。

併せて注意点も解説してきたので、実際に試す場合は参考にしてみてください。

 

柿の渋を抜いて、甘い柿を思い切り堪能しましょう。